書評「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」
- 2010年03月06日
「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」を読みました。Twitter本は旬なうちに読もう読もうと思って、結局微妙に旬を逃しつつ、この本が1冊目。
内容としては「iPhoneやTwitter、Google Appsを活用することで社内コミュニケーションが促進される」というもので、それが「儲かる」ことにつながるという話です。
ビジネス書にありがちな過度な煽りはなく、iPhoneでTwitterを利用してる僕自身の経験から考えても的確な説明です。ちょっと地味すぎるくらいですが、ITに疎いと感じてる人にはこれくらいが良いのかもしれません。文章も丁寧で読みやすいです。
僕は正直言って「儲かる」がタイトルに含まれるのは好きじゃない、というか懐疑的な目で見てしまうのですが、ターゲットである中小企業の社長さんに対しては、まず手に取ってもらうために「儲かる」というワードが必要なんでしょうね。タイトルは一般に出版社側が決めるそうですし。なので、社内コミュニケーションの重要性を感じている人は、社長さんじゃなくても、儲かるとか懐疑的でも、読んでみるといいんじゃないでしょうか。
巻末の社員コメントなど、著者の山本さんが代表取締役をされているEC Studioの紹介要素も含まれるのが、この本の特徴でもあります。EC Studioのことはブログなどで以前から知っていたので、会社の興味深い事例はもっといろいろあることを知っているのですが、それを盛り込んじゃうと本のバランスが崩れちゃうので難しいところ。もうちょっと思い切っても良かったかなぁと思いますが、そこは次回作に期待というところでしょうか。
ITに詳しくない人にITについて何か伝えようとすると、媒体はネットじゃなくて本になるんですよね。僕も本を出したいなぁと思ってるところがあるので、そういう意味でもちょっと考えさせられる本でした。