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2016PCカンファレンスで発表してきました+講演のお知らせ

今年もPCカンファレンスで発表してきました。タイトルは「持続可能な教材開発プロジェクトのために教師がWebですべきこと」です。スライドも以下に公開しています。

持続可能な教材開発プロジェクトのために教師がWebですべきこと from Sunami Hokuto

内容について少し補足しておきます。ここで論題にしている「教材」は、授業中に教師が情報提示に使うような教科書(ないしは副教材)的なものではなく、教室や教師の直接的なサポートの外にあるような学習者を対象にした独習教材的なものを想定しています。僕の仕事のクライアントの多くが大学教員や研修施設関係者なので、たとえば中高の教材開発のイメージにはそぐわない議論かもしれませんね。

なかでも特にニッチなターゲットを想定した教材は、Webをメディアとして使うことが向いているということ。コストを抑えつつ効果的なものに仕立てるには、教師のプロジェクトマネージメントスキルが求められる、ということがセッションの大筋です。

僕も10年以上、日本語教育分野を中心に様々な教材開発プロジェクトに関わっているので、このあたりの話には思うところが多いんですよね。自分の授業用の教材って、自分の授業設計に合うようにオレオレ仕様にすればいいのですが、自分からも授業からも離れた状況で使われる教材は、使われる人のことを真摯に考えた設計がなされている必要があります。いわば製品開発なので、正直なところ「向かない教師」もたくさんいるでしょう。向かない人は作らなくていい、というのはそうなのですが、一方でこれからの教師は「よく設計された教材(的なもの)」とキョウソウしていかなければならない時代です。教師として教育とどう関わっていくかは、いま教材開発をしていない人にとっても考えるべき大きな論題である・・というのが、このセッションの裏テーマであったりもします。

最後に突然告知ですが、これ系の話と関連することを、10月30日(日)に東京で行われる「日本語教育における理系研究者とのより良い連携を探る」というシンポジウムで、登壇者の一人としてお話しすることになりました。ちょっとめずらしいテーマのイベントなので、他の登壇者からもどんな話が聞けるのか、今からワクワクしています。ちなみに定員が40名と多くないので、ご興味ある方はお早めにお申し込みください。いっしょに知見を共有しましょう!