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やりたいことをやろう(パンダの会参加記)

Web系の勉強会「パンダの会 その陸:これからのWeb」に参加してきました。ゲストは、村岡正和さんと長谷川恭久さん。村岡さんは「HTML5がPCからスマートデバイス、TV、家電へと広がっていく」という、技術の進化の視点からWeb制作者の未来を語ってくださいました。また、長谷川さんは「Webにとらわれずにデザインを考え、技術やツールではなく人間にしかできない部分を意識する」という話で、Web制作者の進むべき道のひとつを示してくださいました。・・ちょっと一言でまとめすぎかな(笑)

お二人の話を聞いて思ったのは「やりたいと思うことを見つけて、それをしっかりやっていくことが大切」ということ。Webは新しい言葉や技術が現れては消えていく業界。だから、Web制作者は「次は何を学べば安心できる?」という不安を常に抱えていると思うのですが、まず大事なことは「自分は何をやりたいのか?」を見定めることだと思います。例えば、制作のフローの中でどんな役割を担いたいのか、どのようなプロダクトに関わりたいのか、どのようなビジネスの切り口に魅力を感じるのか、といったこと。誰かエライ人の「次はこれをやればいいよ」的な情報を受け身になって待つのではなく、自分のモチベーションを高められる方向性に向かって自ら勉強していくという姿勢。

ただ、その「やりたいこと」が仕事して成立するか、というのも重要なポイント。それを見定めるヒントとして、既存の「Webデザイン」の枠組みにとらわれすぎてはいけないこと、技術や規格のメインストリームもある程度知っておいた方がいいこと、技術の進歩で機械に置き換えられてしまうような仕事を避けることなどを、お二人の話から学びました。

個人的には、長谷川さんの「ブログを書くことで自分の仕事をやりたい方向に近づけられる」という話は、昨年末に僕がプレゼンしたことと共通点がある気がして、やっぱそうだよねーと勝手に喜んでおりました。せっかくなのでスライド貼っておきますね(笑)

ところで、その後のトークセッションや質疑応答では、社内の上司あるいはクライアントとのコミュニケーションの問題も話題に上がったのですが、そのあたりのヒントになりそうな本を最近読んだので紹介しておきます。

ひとつは、片山良平「Webデザイン受発注のセオリー デザインコントロールが身につく本」。主にサイトのビジュアルデザインに関する受発注において、関係者のコミュニケーションを上手く行なう方法を解説しています。この本の肝は、制作側のディレクターだけでなく、発注者側の担当者や上司の「よくある思いや考え方のパターン」を描いていること。ま、言ってしまえばプロジェクトマネジメントの一部を取り出したものではあるのですが、コミュニケーションのデザインというのは、制作に関わるすべての人にとって特に重要なこと。プロジェクトマネジメントを本格的に学ぶのはちょっと・・という人も含めて、みんなで一読するといいんじゃないでしょうか。

もうひとつは、サカタカツミ「こんなことは誰でも知っている!会社のオキテ」。これは入社2、3年目の人たち向けに書かれた「会社で働くということ」を考えるための本。ポップでユーモアのある語り口ではあるけれど、内容はかなり直球というか、ごまかしのない問いが続いていて読みごたえがあります。将来は起業か独立だ!と考えている人向けのキャリアデザイン本とは違う、会社で働くことの(いろんな意味での)面白さを考えることができるかと。巻末の「自分の状況を変えられるのは、誰かではなく自分しかいない。なぜなら、あなたの世界はあなたを中心に回っているのだから」という話とか、刺さる内容がいっぱいでした。

ということで、今回もセミナーレポートではなくなりましたね。どんなセミナーだったかの具体的な話は、同じく参加者の森和恵さんの記事とか、どうでしょう(と、無責任に振ってみるw)。