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プレゼンを学ぶ入門書として最適な一冊

以前の記事「プレゼンテーションを学ぶうえで大切だと思う3つのこと」でも書きましたが、プレゼンスキルとは「人に何かを伝えること」つまりコミュニケーションスキルのひとつだ、と僕は考えています。この発想だと「プレゼンがうまくいないよー」と言っている人は、コミュニケーションの難しさを実感しているということになります。そんな人は、スライドの作り方をTips的に学んだり、魅力的な話し方について解説書を読んだりするだけでは、たぶん問題は解決しません。それより一段上のレイヤー、プレゼンに対する認識や取り組み方を変えることが先決なんじゃないかと思うのです。

そういう思いを以前から抱きつつも、自分と同じような視点で書かれた「プレゼン入門」的な本は、今までなかなか見あたりませんでした。考え方について書かれている本はあるのですが、そういう本は実践的な部分の言及は弱いことが多いのです。逆に実践面について細かく書かれている本は、なぜそれが大切なのかという「プレゼンに対するそもそもの考え方」が書かれていないことが多いのです。これでは状況の変化に柔軟に対応できず、コミュニケーションのスキルというレベルまでいきません。

ですが、最近読んだ村尾隆介「ビジネスは、毎日がプレゼン。」という本は、かなり良いです。考え方に力点を置いた本でありながら、すぐに実行しやすい具体的なやり方についても十分に言及されていて、読みやすく取っつきやすい。非常にバランスの良い入門書という感じです。プレゼンを学ぶのには、まずこの本から始めてみるのはいかがでしょう。

こういう「とりあえずこの本を読むといいよ」的な本が出てくるのは、誰かに相談されたときに楽でいいし業界的にも良いことだと思うのですが、それは僕自身の仕事の質を問い直すものでもあります(笑)。ただ単にそういう本のコピーを語ってるだけじゃ意味ないですからね。自分なりに付加価値を付けていかないと。あぁ、これもプレゼンスキルですね・・。