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プレゼンテーションを学ぶうえで大切だと思う3つのこと

なんかタイトルがホッテントリ最適化な風合いですが、別にそういうわけでもなく。昨年度に大学の授業でプレゼンテーションを扱ってきて、その内容を今年こそはきちんとしたテキストにまとめようと思うので、そのメモとして書いておこうと思います。

もういきなり書いてしまいますが、プレゼンテーションを学ぶうえで、僕は以下の3つが特に大切なんじゃないかと思うのです。

  1. プレゼンテーションがうまくなりたいと思うこと
  2. 考えることと実践することをセットにすること
  3. 自由にやるために既存のパターンを理解すること

以下、それぞれ簡単に補足解説。

1. プレゼンテーションがうまくなりたいと思うこと

この最初の項目がいちばん大切で、要は「うまくなりたい」と思ってないとうまくならないということです。一見「そんなの当たり前じゃん」で片づけられるようなことに見えますが、多くの人がプレゼンがずっとヘタなまんまなのは、本気で「うまくなりたい」と思ってないからだと思っています。

過去にプレゼンで失敗して痛い目に遭ったり、プレゼンをする機会がよくあると自覚している人は、日頃からプレゼンに関係しそうなことに注意を払っているんじゃないでしょうか。そういう人は、やりかた次第でうまくなると思います。まずいのは努力のしかただと思うので、以下の2つのポイントを意識すれば変わっていくんじゃないかなぁと。

でも大半の人は、そこまで本気でプレゼンのことを考えてないんじゃないですかね。プレゼンの話を聞くとその場では「勉強になるなぁ」とかつぶやくんだけど、実際に自分でやってみようとはしない感じ。プレゼンに対する差し迫った何かがないからだと思うのですが、いわゆるビジネスのバリバリのプレゼンでなくても、僕らは誰かに何かを伝えるということは日常的にやっています。この日常の行為も僕はプレゼンと捉えていて、これがうまくいけば物事がスムーズに展開する、自分の得になることって多いと思うんです。そこを意識してない人は、たいていヘタです。伝わらない、分かりにくい、印象に残らないとか思われている。でも、表立ってそこを指摘されることって少ないはずです。だってヘタな人の方が圧倒的に多いし、日常的すぎていちいち指摘しても仕方がないと思われがちだから。

プレゼンは、意識して努力したらうまくなります。そして、プレゼンは日常に溢れているから、うまくなった方が得することも多い。ついでに言うと、みんながもう少しプレゼンに意識を割けば、世の中のつまらないストレスは減るとすら思うのです。だから僕は「プレゼンを本気で考えてるとまではいえない人」にも、いろいろ言っちゃうんですよね。

2. 考えることと実践することをセットにすること

これはもう単純に「Plan Do See」とかPDCAサイクルとかを意識しましょう、ということです。プレゼンって別に絶対的な正解とかないので、状況に応じてやっていくしかありません。こんな状況なので、こういうことを考えて、こんな効果を狙って、こうやってみたら、こんな結果になった。その結果はこのように評価できる。問題点や改善点はどこにあるだろう?そうやって「考えてからやる」と「やったら考える」を心がけるということです。何を考えるのかという視点と、何をやるのかという選択肢の具体的なところは、まぁいろいろあるんですけど、とにかく「何も考えないで適当にやった」プレゼンを繰り返していては、頑張ってるのに一向にうまくならないってことになりかねない。だからポイントだと思うのです。

3. 自由にやるために既存のパターンを理解すること

プレゼンに絶対的な正解はないのだから、自由に考えてやったらいいと思うんですよね。でも実際はみんなPowerPointの同じようなスライドテンプレートを使うし、最初と最後の挨拶とか判で押したような感じだったりします。でも「自由にやれ」っていうスタンスは、ときに定番や標準のやり方を単に否定することに終始してしまったりしがちです。例えば「できるビジネスマンはPowerPointは使わないものだ」とかね。PowerPointありきで考えるのはいけないけど、PowerPointが必要なときは素直に使えばいい。みんながよく使う手法は何か、それはなぜなのか、どんな利点と欠点があるのか、そこを自分なりに消化したうえで、自由に発想して実践すればいいんです。まっさらな場所から自由に考えるのは意外に難しい。既存の何かを検証することから考えるほうが、実はスムーズに次に進めるんじゃないかと思っています。

ということが、来年度の授業の骨子で、それをちゃんとしたテキストにすることが、今年の僕の大きな目標であったりするわけです。んー、そろそろ始めるかなぁ。