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Web制作者がWeb以外の提案をできるようになるために

今月号(2011年1月号)のMac Fanの特集「Macでデジタルサイネージ」が面白いです。

デジタルサイネージの事例って最近はちらほら聞きますが、どれも大掛かりでアート的なものが多くて、正直言って身近な感じがしなかったんですよね。でもこの特集では、小さなカフェやショップに電子看板を置くことを想定して、できるだけコストのかからない方法を具体的に解説しています。Macの雑誌なのでiPadとiLifeを活用するものが多いですが、その視点や手法は汎用性が高いと感じました。

僕のクライアントにはお店系があまりないのですが、Web制作者でそういうクライアントとお付き合いのある人って少なくないと思うんです。商店街とつきあいのあるフリーランスとか、小さな制作会社なら特に。デジタルサイネージで売上アップ!とか提案できたら、それってひとつの武器になりませんか?何もWebサイトを作るだけが仕事とは限らないでしょう。いやむしろ、Webだけでは思うように収益を上げられない業態だって多いはずで、そういうときにリアル店舗で使える効果的なツールが必要なんじゃないかと。

記事中のアプリをWindowsのものに置き換えるとか、Webサービスとの連携とか、クライアントにはできなくてもWeb制作者ならできるはず。クライアントのためを思っての提案なら、まずはWebサイトを作る必要性から疑いましょうよ。作る必要がないって話になっても、例えばデジタルサイネージみたいなソリューション(というと大げさか)を持っていたら、それを提案して収益につなげられるわけで。そうやって信頼を勝ち取れば、次に何か大きなプロジェクトを頼まれるかもしれないし。そういうのってブランディングじゃない?

僕はこれまで「飲食店マーケティング」とか「プレゼンテーション教育」とか、今までの専門性と離れたことも取り組むことになったので、そりゃもう本屋に足しげく通って知識を得ようと必死にやってきたけど、だからこそ他のWeb制作者とは違った話も提案も少しはできるようになりました(まだ思うように自分を展開しきれていないけど)。Webの専門書しか読まない、Web系のセミナーとか飲み会にしか行かないという人は、小さなきっかけを学びの契機に捉えたらいいんじゃないかなぁと思うのでした。まる。