場の価値の最大化を目指して
- 2012年09月19日
とても共感できる記事があったので紹介しつつコメントを。
僕はこのブログでプレゼンについてよく言及しているので、プレゼンスキルについて相当にこだわりがある人に見られているかもしれません。まぁそれは間違いではないんですが、大事なのは内容(=何をプレゼンするか)であって、プレゼンの手法だけを取り出して過度にアレコレ言うのは重要ではないと思っています。基本的には「せっかくの内容をスポイルしないプレゼン」を目指して努力してほしいなぁ、と考えているだけです。内容がうまく伝われば、プレゼンをした人も聴いた人もハッピーなので。
冒頭の記事にある「聞き手が話し手のプレゼン能力に過剰に評価的であると、その空気を読み取った優秀な熟達者は話すのを拒み、多様な熟達者の知見が共有されづらくなっていく」というのは、僕も常に気をつけているところです。僕がコメントしたりブログに書いたりすることで「そんなに厳しく言われるんだったら、もう二度とプレゼンなんてしないもん!」と思われてしまったら、業界全体にとっても損失なので。これでもかなり気を遣って書いているんですよ。
ただ、何も言わないしブログにも書かない大多数の人の目は厳しい、と感じることも多いです。匿名のアンケートは辛口、二度とそのイベントには来ない、というのも珍しくないわけで。友達って気を遣って「よかったよー」なんて言ってくれるのですが、見えない低評価と戦うというのは大変だなと思います。僕がわざわざパブリックなブログに書くのは「良いところは良いと言いたいし、気になるところも伝えたい。大変だと思うけど次もチャレンジしてほしい。次も聴きに行くから」ってメッセージのつもりでもあります。ま、僕がそう言われたいからなんですけど(笑)
僕も、記事の作者である hysmrk さんと同じように「場の価値の最大化」って大切だと思っています。そのためのコメントでありブログ記事なんですが、プレゼンに参加してる人たちも発表者といっしょになって場を作る試みが、もっと多くあっていいと思っています。お茶飲んでお菓子食べながらーというのもその1つですけど、聴き手は話を消費する姿勢で参加するんじゃなく、もっと発表者から話を引き出し、他の参加者の知見もシェアできるよう振る舞ってほしいなぁと。
こう書くと、何か今までと全然違う参加の仕方を要求しているように見えますが、例えばワークショップでのグループワークとか、みんな目的を合わせて協力的に動いてるじゃないですか。あれをもっと普段からやればいいと思うんです。そんなに難しくないですよ。最初は発表者やイベント主催者の働きかけがあった方がいいと思いますが、昔の学校の講義みたいな古いスタイルに縛られずに、みんなでもっと価値のある時間の使い方を目指しましょうよ。