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インターネットと研究生活

先日インタビューを受けた記事が公開されていました。僕がどうしてこの仕事をすることになったのか?が語られています。よろしければお読みくださいませ。

センパイ! 大学院って何をすればいいんですか!? vol.9 webデザイナーのセンパイ – 日本語教育いどばた

この連載のテーマは「大学院での学び」なようなのですが、インタビューでは修士論文について「黒歴史」と称するなど、大学での学びについてほとんど何も語っていません。誤解がないように補足しておくと、大学・大学院の学びの環境は、本当に恵まれていたと思っています。指導教官はもちろん、同期、先輩、後輩みんなに助けられた6年間でした。ただ僕が、それを研究や論文という形で結果にして返せなかっただけで、それは本当に自分でも残念です。

在学中の僕は、自分の興味・関心を研究テーマとうまく結びつけられませんでした。日本語教育ど真ん中ではない研究テーマの場合、世の中にどんな研究があるのか、どんな研究の切り口があるのか、それを見つけるのに困難を感じていたという記憶があります。近接領域まで含めた難しそうな本を読んでは、理解できずに投げ出してしまうことを繰り返していました。

そういう自分なので、研究生活について後進に何かコメントできるようなことなどないのですが、インターネットがある今の時代は、当時よりもずっと良い環境なのではないかな、と思っています。

僕が大学1年生の時にiMacが登場したので、僕も在学中から、ネットサーフィンをしたり、ホームページを作ってみたりしていました。でも、そのときはまだ(少なくとも僕には)ネットは趣味の延長程度という認識でした。それがやがてブログブームが起こり、mixiを皮切りにSNSが普及し、Twitterで情報が垂れ流されるようになって、本当にさまざまな人が情報を発信し、それに労せずしてアクセスできるようになったと感じています。

こんなイベントがあるよ、こんな本を読んだよ、専門なので解説してみたよ、質問がある人はお気軽にメッセージをどうぞ。そんなオープンな情報のやりとりが日常化している今は、当時の何倍も速く、何倍も広い視野で研究のことを考えやすくなったように思います。もちろん、それだけで爆発的に進展するほど研究は甘くはないですし、そういう情報過多の時代ならではの難しさもあるでしょうが。

特にオチがある話ではないのですが、いま研究に取り組んでいる人、研究に限らず様々な課題解決に取り組んでいる人(自分も含め)は、インターネットのある今の環境を最大限に生かして、情報がどんどん入ってくる環境に身を置き、話してみたい人に積極的に話しかけてみるのが良いのではないか、と思います。