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「インプロする組織」っていうヤバイ本に出会った

高尾隆・中原淳「インプロする組織」を読了。これはヤバイ。大当たり。

この本は、インプロと呼ばれる即興演劇の企業向けワークショップが、現代の組織でどう学びを生み出していくか、どうイノベーションを起こしていくか、といったことがテーマとなっています。

僕は大学で教育学を研究し、学びとは何かを考え、エスノグラフィーやナラティブ(物語)といった方法論をかじっていました。教育実習や日本語講師の仕事を通して、授業のデザインを考え、その流れでワークショップの類いにも関心を持っていました。またサークルは演劇をやっていて、全然別の興味の軸でアフォーダンスの本を読んだりもしていました。デザインの仕事をするようになってからは、介護現場の日本語教育の教材制作も継続して手がけています。

こうやって並べると一見バラバラのような分野なのですが、一応自分の中ではすべてがぼんやりとリンクしていて、ときどき局所的にそのつながりを説明できる瞬間があります。それは「おっ!」という発見の喜びを伴うものなのですが、この本には、自分がこれまで経験してきた分野のことが全部つながって出てくるんです。スゲー!って声に出しちゃうくらいの驚きと喜び。

ヤバイとかスゲーとか言っているだけでは全然何のことだか、というのはそうなのですが、いろいろと自分に響く部分が多すぎて、簡単に本の感想としてまとめられません。今後何度も読み返して、自分の毎日の中に紐付け、断片的にこのブログでも書いていこうと思っています。

この本は、特に「働くなかで直面する正解や解法のない問題への向き合い方」とか「どんどん変化していく環境をどう楽しんで前向きに変わっていくか」といったことに関心がある人には、強くおすすめです。もちろん、わかりやすい答えが示されているわけではありません。でもそのヒントは得られるはずですし、ちょっとした希望をもらえると思いますよ。

いやー、ほんとこの本はヤバいわ。