一歩踏み出すためにSNSを使うのも悪くない
昨日、僕も少しだけ書かせてもらってる書籍「日本語教育 学のデザイン ―その地と図を描く―」の出版記念イベントに行ってきました。この本は(日本語教育関係の本にしては)とても面白いので、関係者はぜひ読まれると良いと思います。
イベントの内容としては、前半は編著者である神吉さんの講演、後半はワールドカフェ形式で、日本語教育業界の現状の問題点や今後のあり方について、参加者で楽しく意見交換が行われました。
参加者は、教育機関の現職日本語教師だけでなく、地域のボランティア系の人や、僕みたいに微妙な関わりかたをしてる人まで様々でしたが、現状認識も、参加者の思う今後の日本語教師や教育のあり方も、似たようなところに収まると感じました。
あの場でそのことを確認できたという点は、もちろん意義が大きいのですが、大切なのはここからどう動くかなんですよね。動かないと世の中は変わらない。教師ひとりが動くだけでは難しいような問題ばかりが話題に上がっていましたが、いきなり組織が動き出すわけはないので、最初の一歩はやはり個人です。
僕はかねてから、日本語教育にはビジネス的な考え方を持っている人があまりに少ないと思っています。なので、少なくとも維持・運営のお金を生み出すことを考えた、少人数かつ短期間でニュースになるような動きにチャレンジするのが、筋がよいかなぁと思っています。
そんな一歩を踏み出す際に大事なのは、同じような考え方を持っている人たちとの協力です。ワークショップの話の続きを懇親会でして、懇親会の話の続きを日常生活でもしていくためには、人と情報の動きを可視化し共有していくことも大切です。
どうやってそれをするの?とよく聞かれるんですが、そこでSNSを活用すればいいんですよ。僕は日ごろFacebookとTwitterを使っていますが、つながる人たちが増えていけば、自動的に情報収集ができるし、楽な形で互いの思うところを共有できるし、必要なときに連絡できる。
ああいうイベントに来るような人でも、SNSを積極的に使ってる人はあまりいないよう感じがします(日常的にブログを書くような人となると、いるかすら怪しい)。あまりSNSに良いイメージを持っていない人もいるかもしれませんが、僕だってFacebookとか特に好きじゃないですし、割り切って使うのでいいじゃないですか。
情報やスキルが手元にないなら、集まってくるようにするしかないです。できれば、なるべく早く効率的に。そのためには多少の先行投資というか、自腹を切って攻めていくことは必要ですよ。沈みゆく船に期待しているような余裕はないのだから、組織の枠を超えて、個人でつながっていかないとね。
あ、今度の講演でもそういう話をする予定なので、ご都合がつく方はぜひどうぞ(宣伝)。