チェインクロニクルは、よくできてる。
- 2013年12月06日
よくできているという友人の評判を聞き、スマホ用のゲーム「チェインクロニクル」を遊びはじめました。始めて10日ぐらい。4章に入ったところ(現状シナリオは9章まである)なので、まだ半分も進んでない感じなのかな。確かに「よくできてるなぁ、さすがセガだなぁ」と思いつつ楽しんでいます。
ゲームの詳細は公式サイトなどを見てもらえばいいのですが、すごく乱暴に説明すると、カードバトルをすることで話が展開していくRPGです。
これまでスマホ用のゲームは少しは遊んではきたものの、操作性が悪くて挫折したり、導入部分を中心に演出の雑さを感じたりしていました。たとえば3DSのゲーム「ソリティ馬」は、レース中にソリティアをすることで馬を操作する競馬ゲームなんですが、そういう奇抜な設定でもチュートリアルが上質なのでゲームの世界に入っていきやすい。任天堂のゲームは特にそういう作りが確かなものが多いですね。チェインクロニクルは、まだそこまでの域には達していないとは感じるものの、でもけっこう頑張っているなぁという印象を受けました。
僕が特に気に入ったのは、他のプレイヤーとのコミュニケーション要素が「少ない」こと。パズドラをすぐやめた理由のひとつが、ゲーム上で友達の輪を作ったりコミュニケーションしたりするのに抵抗を感じたから(同じ理由で何となくモンハンも敬遠している)。慣れの問題だろうとは思うのですが、へたっぴゲーマーゆえに他人様の足を引っ張るのもヤダなぁとか、いろいろ考えてしまうわけです。対戦が主体のゲームならともかく、RPGはひとりで自分のペースで好きにやりたいというのもあります。
その点、チェインクロニクルはフレンド機能が良い意味であっさりな印象。バトル時には必ず他のプレイヤーのカードを1枚借りる仕組みなのですが、借りる相手はランダムで表示される候補から選びます。気に入ったカードを持っているプレイヤーにフレンド申請ができ、それが受理されフレンド関係になったプレイヤーは優先して候補に表示される、という感じです。選んだ相手には自動的にコインが贈られるのですが、コミュニケーション的な要素はその「お礼」のコインぐらいで、特にメッセージを交わさないといけない空気もなく気楽です(チャット機能はあるんですが)。俺のカードは置いとくから必要なときは勝手に使っていいよー、みたいな。FacebookよりTwitter的な感じ。
あと、バトルにかかる時間が1回あたり数分程度にしてあるのもいいですね。これはスマホを含めた携帯ゲーム機の仕様としては、非常に重要なのだろうと思います。隙間時間に度々プレーすることが続いて習慣になるというのは、たとえば語学教材なんかにも必要な要素でしょうね。教育関係者で、ろくにゲームを遊んでもないくせに何でもかんでも批判したり、あるいは「ゲームの要素を取り入れて」なんて適当に子どもだましの提案をしたりする人がいますけど、まぁまずはどっぷり遊んで体感してみてよと言いたいです。
ゲームは基本無料ですが、長時間遊びたくなったり、強いカードを揃えたくなったり、揃えたカードを数多くストックしておきたくなったりしたら、お金を投じて制限を緩和する必要があります。いわゆるソーシャルゲームの常套手段なのでしょうが、お金を使わなくてもそれなりに楽しめるという意味で、いい感じの課金バランスが設定されていると感じます。期間限定シナリオとかキャンペーンとか、プレイヤーの仲間意識を煽るのも巧みだなぁと。
僕は基本的に無課金プレーでゆるゆるやればいいかと思っています。カードやシナリオのコンプ欲より根気のなさが勝る、キャラクターのイラストや声優に特に強い思い入れもないタイプなので。まぁ、他の人からしたら「だったらなぜこの種のゲームをやるんだよ」という感じかもしれませんけど・・。攻略サイトにある思い入れの詰まった文章を読んでるだけで満足しちゃうんですよね。
ただ、長いこと遊ばせてもらった対価というかお礼的な意味で、いくらか支払うのもいいなと考えています。僕の大好きなゼルダシリーズは数千円のパッケージソフトですが、毎回数十時間遊ぶので、時間あたり100円と考えると驚くほど安い。なんというか、遊んでから値段を決められる、しかも支払ったぶんだけプレゼントがある仕組みだと捉えると、ゲーム内課金のシステムもまた印象が変わってきますね。
ということで「チェインクロニクル」は、いろいろ勉強になる「よくできてる」ゲームだという話でした。