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やりたいことやって生きていくために

やりたいことだけやって生きていけたら最高

・・・と歌ったのはチャットモンチーですが(出典:ハイビスカスは冬に咲く)、世間一般には「やりたいことだけやって生きていく」のは難しいとされています。なんででしょうか。

ぶっちゃけ「生きていく」というのは、お金を稼ぐという意味が多分に含まれていると思います。お金に困らなければ、全部じゃないにしても大抵の「やりたくないこと」はやらずに済ませることができるでしょう。人の使える時間は24時間365日。お金がないなら「やりたいこと」をやりながら同時に稼げることが効率の面でも望ましい。でも「やりたいことをすること」が「お金を稼ぐこと」に必ずしもつながらない。だから難しいわけなのです。

なんかどっかで読んだのですが、みうらじゅんが後輩に「先輩は好きなことだけやれるからいいですよね」と言われてキレた、みたいな話があって。「好きなこと=やりたいこと」をお金に変えるのって重要なスキルだと思うんですよね。っていうか、それに気付かない人はまず「やりたいことだけやって生きていく」のは無理でしょう。やりたいことでお金を稼げるというのは、自分が生み出すものが社会にどう位置づけられるのか、そこにどんな対価が発生するのかをマネージメントできるということですから。

僕の大学時代の劇団仲間に、大学を出たら地元の公務員になる!とかねてから宣言している人がいました。彼は芝居が好きで、地元に戻っても役者を続けたい。でも芝居じゃ食えないのははっきりしてる。だから定時で上がれる公務員になって適当に仕事して、夜は好きな芝居に情熱を燃やすんだ、というのが彼の目論見でした。僕はそれを聞いて、人生のかなりの時間を食うためだけの仕事に費やすなんて無理、自分にはそこまで割り切れない、と感じたものです。でもそれも一つの方法なんですよね。やりたいことをやるための。

やりたいことがお金を生むように努力するのか、それともそこはすっぱり諦めて、やりたいことに時間を少しでも費やせるよう効率良く稼ぐことを頑張るのか。生き方の問題って感じですね。別に両極端な選択をしなければいけないわけじゃなく、多くの人はその間で揺れ動いてるんでしょうけど。

僕にとってフリーランスのデザイナーという今の仕事はどうなのかな。趣味が経費になるように働くってのがモットーだし、カッコよく言えば「クライアントを共犯関係にする提案をしてる」つもりなので、きっと前者寄りの生き方なんでしょう。いいですよね、いろんな生き方があって。