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初めてガッツリUst見て感じたこととか

昨日は、堀内敬子さんらのUstream企画「iPad 発売直前座談会、iPad とiPhone OS 4.0 から読み解く Web ビジネスの未来」を見ていました。主に第2部からですが、Twitterでツッコミを入れさせてもらいながらの半分参加感覚が、とても楽しかったです。

座談会メンバーの鋭い発言を聴くうちに、ぼんやりとしていた自分の考えがより深まり、それを表現したくなったときにTwitterですぐにアウトプットできて、しかもそれが同じ視聴者や座談会メンバーに届くというのは、とても刺激的な体験だなと改めて思いました。セミナーを聞いて帰ってブログを書くということはこれまで自分もやってきて、その価値は実感しているところなのですが、こういうリアルタイムアウトプットも別の良さがありますね。僕もいつかあの座談会メンバーの側に行きたいなぁと思いました。

話題は多岐にわたったのですが、マルチタスクの議論については特に興味深くて、技術仕様としてのマルチタスクと、ユーザーにとってのマルチタスク体験は混ぜて考えないようにしないとなーと思いました。

iPhoneで好きな音楽を聴きながら地図を見るというのは、地図アプリと音楽再生アプリを同時に使っているという意味でマルチタスクなんですけど、ユーザーにとってはどうか。複数のアプリを頻繁に行ったり来たりしてタスクを完了させる行動も、システムとしてはマルチタスクですけど、それとは別物だと考えてると思うんです。音楽は流しっぱなしにしてるだけだから、タスクを2つ同時にやってるわけじゃない。ブラウザで調べものしててメモを取る程度も、マルチタスクな意識ではないかも。

iPhoneはシングルウィンドウなので、1つのことをやって次に行くっていう使い方に自然になる気がします。パソコンに慣れてる人ならその流れにもどかしさを感じるかもしれませんが、机の上に複数のものを並べてチラチラと目を配りながら片づけるタスクがどの程度多いかは、人によってずいぶん違いそう。そういうまさに「マルチタスク」な使い方は、画面の大きさに余裕のあるiPadとかパソコンに任せて、iPhoneはタスクを1つずつ片づけていくことの快適さを追求するハードなのかな、という気がします。その際に、音楽はかけっぱなしで、ちょっとしたメモは呼び出せて、Skypeは待ち受け状態にできて、というマルチタスク処理はできた方がいい。そういう感じの進化かな。ほら、GTDだってシングルタスクを推奨してるようなもんじゃないですか。

だから開発側としては、iPhoneのハードの特性と日常の利用文脈をよく観察してそれにあったものを提供する、マルチタスク処理と見かけのマルチタスクぶりを混同しないようにすることが大切かな、と思いました。もちろんこれはiPadやパソコンにも言えることだと思いますが。

あと今回のUstで嬉しかったのが、@TakedaE さんが僕の名前だけでなく名刺のデザインまで覚えてくれていたこと。僕の名刺は10色+5メッセージのバリエーションがあるんですが、そのことを話題にしてくれました。お渡ししたのはCSS Nite, LP7の時だからもう1年近く前なんですけど、印象に残っていたみたいで。

僕は懇親会とかで人に声をかけるのが得意ではありません。有名な人だと常に誰かと話をしてることも多いので、そこにスッと割って入れない。頑張って声をかけても、そこからどう話すればいいのかに困ってしまうことも多々あります。相手は僕のこと何も知らないのに、僕から何か聞かないことには、水の向けようがないですよね。そこで、名刺交換は形式として最初にすることが多いので、名刺にツッコミを入れたくなる要素を忍ばせようと考えた結果が、カラーとメッセージのバリエーションなんです。相手が聞いてくれたら、何の不自然さもなく話を始められますよね。自分が話したいことを聞いてくれるような仕掛け。これは僕なりの小さなプレゼン術なんです。

ちなみに @TakedaE さんについては、日本語学校時代の同僚とフルネームおまけに漢字も全く同じという方だったので、そのトリガーで話を始めることができたのですが、普通はそういうネタは見つけにくいのでね。

なお、僕がネットでよく使ってるID「shokuto」は、Sunami HOKUTO という名前から来ているもので、ネットを始めたときのメールアドレスの文字列をそのまま使い続けています。hokuto ってすでに取得されてたんですよね。でも発音すると「しょくと」とか変なことになっちゃうんです。なので「s」は発音しないという方向でお願いします(誰に頼んでんだよ)。

ということで、いろいろ刺激や発見や楽しさのあったUstでした。みなさんありがとうございましたー。