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a-blog cms 2.0 に欲しい機能

最近すっかり僕のファーストチョイスCMSになっているa-blog cmsですが、年内に新バージョンの2.0をリリースするにあたって、要望募集のキャンペーン的なものをやっているとのこと。良い機会なので、僕も要望の形で日頃使っていて思うことを書いてみます。

と、その前に、すでに他の方も同種の記事を書かれているので、それにコメントしてみます。まずは開発元の代表のかずみちさんの記事。

a-blog cms 2.0 の機能を考えてみた「マルチ言語対応編」 | kazumich.log

後半のテキストユニットの出し分け?は具体的なイメージが沸かないのですが(と思ったらUstreamで解説されてたので納得)前半の考え方については同意ですね。案件によって管理ページのラベルをゴソッと英語版などに差し替えれれば、と思っています。日本語教育の業界でのお仕事だと、クライアントのスタッフの共通言語が英語というケースはあるので。

ブラウザの言語設定によって表示を切り替える、というのは僕も反対です。職場や学校などで共有のコンピューターを使っている場合など、利用者の望む言語と設定が違うことはよくあります。勝手に決めつけないでほしいもの。やはり最初に選択できる、いつでも切り替えられるのがベターです。

僕が多言語対応のサイトを作るときは、たとえば日英なら、言語ごとにURL構造が同じサイトを2つ作って、ページごとに切り替えられるようリンクを張ります。ちょっと前のサイトですけど「NIHONGO eな」というサイトは、日本語と英語のページはそのように作りました。先に日本語のページを作って、それを複製してテキスト部分だけ書き換えて英語のページにするんですけど、別ブログにはページを複製して持っていくことが仕様上できなくて困ったり(今はできるんでしたっけ?)。画像やテキストのユニット点数が多いと新規に作るのも大変ですからね。このへんが解決するのは嬉しい。

どうしてもバイリンガル対応に解決できなかったのが、タグによるナビゲーション。タグはそれ自身がURLになるので、日本語のタグを英訳したタグを作っても、当然ながらURLは同じになりません。同じことは、カスタムフィールドをキーにしたURLを作る場合にも言えますけどね。タグに個別のIDを持たせてURLにはそれを使いたい、タグにもカスタムフィールドを持たせてURLと表示用を切り替えたい、とはずっと思っています。

あと、タグクラウドで見せるときに、英語のアルファベット順にあたるような明快な順序が日本語にはないので、この順番を好きなようにコントロールしたい、というクライアントからの要望は多いです。確かに漢字でタグをたくさん付けると探しにくい。タグごとに順序の数値でコントロールできるのが理想です。いろいろ処理が重くなりそうですけど・・・。

マルチカテゴリではないa-blog cmsにおいて、タグやカスタムフィールドがナビゲーションに果たす役割はかなり大きいと思うんですよね。そのため設計においては、いかにグローバル変数を駆使してリンク先を生成できるかが鍵。%{TAG}は複数タグ選択時に機能しない(タグが1つ分しか入らない)ので、これは「tagA/tagB/tagC」みたいにスラッシュ区切りで出力できると嬉しいですね。

カスタムフィールドも、選択時で表示を分岐させるTouchモジュールや、%{FIELD}以外に選択中の値を出力できる変数がほしいです。表示においては、要素の区切りをCSSで作ったり、余計な文字列をJavaScriptで非表示にしたりと、ちょっと力技でなんとかすることもしていますが、URLについてはなかなか難しいので。そういえば、WordPressのとあるタグ系プラグインに「@tagD」って書いたらそのタグはタグクラウドには出ないという「隠しタグ」があって、関連エントリーの表示調整とかUI作りに重宝しました(要望がどんどんマニアックになってますね・・)。

続いて、たちきさんの記事。すごくいっぱい、しかも的確なアイディアですね。

たつのりくんのらくがきちょう | a-blog cms 2.0 に欲しい機能

CSVインポートについて少しコメントを。僕の手がけるサイトはエントリーがカスタムフィールドのみで構成されている(ユニットを使わない)パターンも多く、またエントリーが数千件というのも普通なので、CSVインポートはなくてはならない機能なんですよね。そういうこともあって、この記事にあるように、CSV形式のバックアップを作成したり、エラーで追加されなかった部分を手動更新できる機能というのは魅力。

ExcelファイルからCSVを作成しインポートというのは、けっこうエラーになる罠が多い気がします。文字コードとか、データ中のカンマとかダブルクォーテーションといった特殊な文字とか。なのでトラブルが起こった時のことを考えると、なかなかクライアントにはさわってもらにくいのが実情。それをすべて解消とはいかなくても、バックアップや修正の機能があると安心感は違うなぁ。

続いてミズノさんの記事。

a-blog cms 2.0 に欲しい機能 | 瞬間と永遠.com

今手がけてる案件で、マークダウンで記事を作ってもらう方向で考えてるんですけど、画像がひとつの課題。ミズノさんの言うように「マークダウンにも画像挿入の作法がありますが、入力のハードルは高い」と僕も思うのですが、画像ユニットを間に挟むのはちょっとスマートじゃないなぁと思っています。

個人的には、アップロードした画像一覧の画面までは必要なくって、画像をアップロードするとHTMLタグが挿入される・・ぐらいの仕組みがあるといいな。画像の配置などを(あらかじめ挿入するコードをいくつか設定しておくなどして)選択できるようだと、もっと嬉しいです。

続いて、はざくみさんのブログ。

a-blog cms 2.0 に欲しい機能を好きに書いてみる|はざくみ | ふわっとブログ

管理画面まわりの機能に対するアイディアは同意するところが多いですね。カテゴリーはチェックボックスで一括削除できるようにしてほしいな。カテゴリーがついてない記事を抽出できるフィルタもほしい。他には、カテゴリーを3桁作らなきゃいけないケースがあったりするので、CSVデータから一気に反映させられると嬉しいですけど、まぁこれは特殊なニーズかも。

あとモジュールIDの追加時の画面遷移とか、ちょっとまどろっこしい感じになってるので、そこはきっと新バージョンで改良されるはず。

最後にGamUraさんのブログ。

a-blog cms 2.0 に欲しい機能 | a-blog cms | @GamUra

この記事にある「表示が出る/出ない」はちょっとやってみないと分からないんですけど、glueブロックが出ないときとか、似たようなグローバル変数がものによって出力されないときとか、細かい「あれーこれは使えないのか」みたいな体験を繰り返してることが多いです。何か法則というか技術的な解説のまとめがあると嬉しいな。

テキストユニットを一気に畳む裏技を使うと何のユニットかわからなくなる、というのはまさにそうで、この仕様がゆえに便利な裏技の価値が半減してるなぁと思っていました。何のユニットか分からない状態で配置順や設定の変更などしないと思うので、そこを非表示にしてスペースを確保し、目安となるテキストを表示させるようにしてほしいなぁ。

ついでにユニットについて書くと、エントリーにユニットだけを追加する場合も、ページ遷移後に追加位置まで自動でスクロールしてほしい。あるいは、画面遷移せずにその場に追加されるか。記事が長いと最下部までまたスクロールするのが手間だし、追加されたかどうかファーストビューで分からないので「あれ?」って思うこともあるので。

ということで順にコメントしていったら、新たに自分で言いたいことを忘れてしまいました。思い出したら書きます。

基本的に不満の少ない優良CMSだと思ってきましたが、みなさんの愛ある要望はもっともなものが多いので、ツールの開発ってやること多くて大変そうだなぁと実感しました。

バージョン2.0も大いに期待しています。