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杉本さんの「人を動かすインセンティブ・プレゼンテーション」を聴いてきた

昨日(2014年6月8日)アップルストア心斎橋で行われた、杉本真樹さんの「人を動かすインセンティブ・プレゼンテーション」というイベントに参加してきた。登壇者の杉本さんは、神戸大学大学院医学研究科で先進医療に携わっている方。

セッションが始まる前の雑談から最後の質疑応答まで、語られること全部「そうだよねぇ」と同意することしきりだった。話し方やスライドの作り方などのテクニカルなアドバイスもあったけど、特にプレゼン(というかコミュニケーション全般)に対する姿勢や内容の組み立て方の話には、強く共感した。ジャック・マイヨールに会いに行った話や、ガー・レイノルズに逆にプレゼンをして驚かれた話など、杉本さんのエピソードは聴いていて楽しく、またプレゼンの良い見本としても機能していたと思う。

プレゼンについては、僕自身も以前から大学などで学生に教えているし、既存のプレゼン本が好きになれなくて本を書いてみたりしているけれど、いつも「こういう伝え方でいいのかな、他に伝えるべきことはないかな」と自問自答している。杉本さんの話は、普段自分が言っていること、やっていることと非常に近いと感じたので、勝手に勇気づけられてニヤニヤしながら聴いていた。べつに有名な人と同じ主張でないとダメというわけではないけど、曲がりなりにも他人にアドバイスする身としては、その質を確認する義務もあると思っているので。

当日は意外にもデザイナーの参加者が僕しかいなかった(杉本さんから客席に問いかけがあった際に挙手したのが僕だけだった)ようで、でもみんな(広い意味で)デザイナーなんだよ、という話があったのだけど、それは本当にそう思う。プレゼンという場を価値あるものにするのはデザインだし、それはスライドを美しく作ることだけには当然とどまらない。デザインしていこうという姿勢、デザインとは何をすることだろうかと考えることが、プレゼンを含むいろんなことに必要なことなんだと思う。そういえば、震災が起きたあとに「今日からみんながデザイナーなんだ」って記事を書いたっけな。

相変わらずセミナーの内容が分からないレポートになってるけど、興味がある人は杉本さんの著書「医療者・研究者を動かす インセンティブプレゼンテーション」を読むと良いんじゃないかと思う(僕もこれから読みます)。ざっと見た感じでは、すごく読みやすそうだし、きっとまたいくつか考えるヒントをもらえそう。

新年度に入ってあれこれ忙しく、セミナーイベントの類いに参加したのも2月以来だったけど、やっぱり定期的に違う刺激を与えていかないといけないな、と思った日曜日だった。杉本さん、どうもありがとうございました。