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高濃縮Mac!なMacBook Air 11インチ

各所でベタ褒めのMacBook Airをさわってきました。特に11インチモデルは強烈な印象です。当初はその筐体サイズからiPadとカテゴリーがかぶるのでは?と思っていたのですが、全然違いますね。これまでのどのカテゴリーとも似ていない、アップルの新しい戦略を期待させるマシンだと感じました。

MacBook Air 11インチは「高濃縮Mac」とも言うべきマシンです。小さく薄い筐体と、超高解像度の(11インチの液晶サイズなのに表示領域は13インチより広い、つまり文字がかなり小さい!)液晶が、フルサイズのMacをぎっちり詰め込みました!と強くアピールしています。おまけにスリープ復帰は一瞬、起動も笑っちゃうくらい速いんですよね。この機敏さが、これからのMacの(少なくともポータブル型の)標準になっていくんだなぁという驚き。そしてその最先端の体験を、こんな安くて小さなマシンで提供しているという事実への驚き。Macの魅力が色濃く出ているマシンだなぁと感じます。

小さくて薄いからテーブルにポンと置いておいても邪魔にならない。しかも思い立ったらフタを開けてすぐ使える。この特徴を同じくするのがiPad WiFiですが、その違いは、インプット特化型か、アウトプットも大丈夫な万能型か、というところにあると思います。iPadは見る&聴くことに関しては非常に快適です。画面が大きいから文章も読みやすいし、動画も迫力がある。ゲームも楽しめるし、エンターテイメントよりの使い方をするなら本当に素晴らしいマシンです。

でも、ある程度長いテキストを入力したり、凝ったアウトプットをするのには、iPadは向かない部分も多いんですよね。僕もこれまでiPadの整備に精を出してきましたが、これからはMacBook Air 11インチに任せてみたい。例えばブログとかメールで長文を快適に書こうと思うと、物理キーボードと精度の高い日本語変換が不可欠なんです。もちろん、プレゼン用のスライドを作ったり、コーディングとかも余裕でできる。iPadより仕事っぽいことをするんだけど、でもMacBookを引っ張り出してきたりiMacの前に座るのはちょっとなぁ・・というシーンって結構あるんですよね。そういうときは、iPadではなくMacBook Air 11インチが生きてきそうです。

じゃあiPhoneはどうなの?っていうと、あれはMacBook Air 11インチとiPadの魅力をうまく取り出してるんですよね。小さくていつでも使えてテキスト入力はiPadより優れている。でも画面は小さいから、iPadのようにみんなに見せたりするのは向かない、個人用のデバイス。iPhoneではアウトプット環境が物足りない、でも既存のMacでは持ち運びにくい。そんなMacとiPhoneの間にMacBook Air 11インチがあるんじゃないでしょうか。

では、MacBook Air 11インチの出現で、他のポータブルマシンの位置づけはどうなるのか。

微妙だなぁと思うのが、MacBook Air 13インチとMacBook Pro 13インチ。MacBook Proは、今後SSDを搭載し液晶も高解像度化していくでしょうか。MacBook Air 11インチはポータブル機としての存在が明確になるでしょうが、13インチの方は中途半端な感じにもなりかねない。将来的にMacBook ProかMacBook Airのどちらかの13インチがなくなるのでは、と思っています。

一方でMacBookは、SSDの導入は一番最後でいいので、エントリーモデルとして値段を下げていく方向にシフトする、あるいはiPod nanoのようにカラーバリエーションを用意するってのはどうでしょう。いずれは光学ドライブもなくなっていくのでしょうが、バッテリの持ちやポート類を削ってまで薄型化しなくてもいいモデルだと思うので、よりカジュアルに扱えるラインナップになるといいかなと。

現在僕はMacBook Proの15インチ(2006年モデル)を使ってるので、MacBook Air 11インチになると画面がちょっとせせこましくなるんですが、でもあの機動力を味わうなら11インチしかないですね。むー。これはかなり欲しくなってきたぞー。