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超個人的な「CMSに求めるもの」

ACアダプタが昇天してMacBook Proがダウン。次いで僕が年度始まりのドタバタで疲れてダウン。んで今日はぼんやりと過ごしています。

CMSについて@kazumichiさんとTwitterでやりとりして改めて思ったのが、僕が手がけている案件が、一般によくあるWeb制作のそれと違う部分が大きいということ。会社のコーポレートサイトや個人のブログ、ECサイトの構築なんかを僕が手がけることはあまりないんですよね(大学の小さな部局のサイトを作ることはあって、更新担当者が楽をするためにもまさにCMSが必要なケースはあるんですが、学内で与えられたサーバーにCMSを置くことができない規定になってて無理なことが多いのです)。

じゃあどんなサイトを作ってるのかというと、1つは用語データベース系。これは日本語でケアナビを作ったこと(システムは制作協力者によるオリジナルなんですが)が広報効果として大きいのかな。こういうサイトの場合、利用者のITリテラシーは高くないことが多いので、検索やナビゲーションのUIはこだわらないといけないし、表示要素・項目の細やかなコントロールや切り替えができるCMSがほしくなるわけです。多言語対応というのも大切なポイントですね。あと、データはクライアント側がExcelで作成・管理しているケースが多く、そのデータが数千というケースも珍しくないので、CSVなんかでインポートできる機能は必須になります。逆に、いったん公開すると、管理画面から個別にデータを修正したり、1つずつデータを追加するようなケースは少ないので、更新効率を高める管理画面はさほど重要じゃなかったりします。

もう1つは、グループウェア系。例えば、学校で授業用に1つサイトを持つ。コースごとにコンテンツが分かれていて、さらに授業ごと、クラスごとにも分かれている。コンテンツを管理するのは教師なので、自分の担当授業ごとに編集できるコンテンツの権限が制限されていて、授業ごとにコンテンツの見せ方を変えたり、学生とファイルやコメントのやりとりができたりする。学生に情報をプッシュしたり、複数の授業の情報を整理して表示させる、といった具合の機能が必要なわけです。そんなに高度な機能を要求してるわけじゃないのですが、教師がいやがらずにコンテンツ管理をやってくれるような使いやすい管理画面が重要になります。企業サイトに比べると、コンテンツ生成に関わる人数(教師の数)が多くて、一人がやる作業の量や質にバラつきがある(が、あまり強制的に運用を指示できない)という特徴があるように思います。出来上がったものを客観的に見ると、なんとも小さくてコンテンツも少ないサイトに感じると思うのですが、実は関係者の数と苦労を見たら相当なものだったりする。こういうケースの場合、ほとんど予算もつかないですから、ブログ数やユーザー数に制限があるCMSは導入が難しいんですよね。

そんなもん既製品のCMSでやることじゃない、と言われればそうなんですが、予算に余裕がなかったり、システム開発会社が絡むと意志疎通がうまくいかなくておかしなものが上がったりするんです。なので、自分が機能的に把握してるCMSだと、そこらへん大コケせずに済むのになぁとか思ったりするわけで。

ということで、CMSを常に探す日々なわけです。

追記:僕は、1つの万能CMSを探してるんじゃなく、設計思想の違った、特徴の際立った質の良いCMSを手札として複数持っておきたいなと思っています。万能型が結局中途半端というのはよくあることなので。上記の2つのケースでも、1つのCMSがまかなうべきものだとは思いませんしね。